OMOGANEYA Technical Academy 〜 重金屋 技術塾 〜

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第1章 受電設備の基本構成|1.1 高圧受電設備の種類

高圧受電設備には開放形とキュービクル式があり、用途や容量によって選定が異なる。
本項ではそれぞれの構造と特徴を整理する。

1.1.1 開放形高圧受電設備


開放形高圧受電設備は、フレームパイプや山形鋼(アングル)で組み立てたフレームに断路器、遮断器、計器用変成器等の高圧機器を取り付けて構成される。
フレームパイプには、配管用炭素鋼鋼管(SGP)などの金属パイプが使用される。

近年では、工期短縮や省スペース化の観点からキュービクル式が採用されるケースが増えている。
一方、大容量の受電設備では、機器構成の自由度や経済性を考慮し、開放形が採用されることも多い。

また、一部メーカーではフレームを分割・ユニット化したフレーム式高圧受電設備を製造しており、フレームパイプ工法の発展形の一つである。


開放形高圧受電設備の特徴


開放形高圧受電設備の特徴は以下の通りである。

・点検および機器入替え・増設が容易
・キュービクル式に比べ多くの面積を要する
・充電部が露出しており、作業時の安全確保に配慮を要する
・屋外式の場合、その開放性により外部環境の影響を受けやすい
・施工には一定の熟練性を要し、工期も比較的長くなる

1.1.2 キュービクル式受電設備


キュービクル式高圧受電設備は、現在の高圧受電設備における主流形式であり、金属製の箱内に必要な機器を配置・収納した構造を有する。
JIS C 4620では「高圧の受電設備として使用する機器一式を金属箱内に収めたもの」と定義されている。


また、同規格では、「公称電圧6.6kV,周波数50Hz又は60Hzで系統短絡電流12.5kA以下の回路に用いる受電設備容量4000kVA以下のキュービクル」について規定している。


キュービクル式高圧受電設備の特徴


キュービクル式高圧受電設備の特徴は以下の通りである。

・感電や火災事故が起きにくい
・占有面積が少ない
・機器構成が簡素化され、保守点検が容易となる
・完成品として納入されるため、品質および信頼性が高い
・工期が短い

キュービクル式高圧受電設備の種類

キュービクル式高圧受電設備は、受電設備の主遮断装置によって「CB形」と「PF・S形」に分類される。

一般に、大・中規模の受電設備では真空遮断器(VCB)を使用したCB形、小規模の受電設備では高圧交流負荷開閉器(LBS)を使用したPF・S形が多く採用される。

PF・S形

PF・S形は、高圧限流ヒューズ(PF:Power Fuse)と高圧交流負荷開閉器(LBS:Load Break Switch)などを組み合わせた方式である。

高圧交流負荷開閉器は、通常の負荷電流を開閉するために使用される。

一方、短絡事故によって大きな事故電流が流れた場合は、高圧限流ヒューズが溶断して事故回路を切り離す。

高圧限流ヒューズは短絡電流の遮断性能に優れており、遮断容量は一般に150MVA(12kA)以上である。

高圧受電設備では、500MVA(40kA)の高圧限流ヒューズが広く使用されている。

PF・S形は、CB形と比較して設備構成が簡単で経済性に優れるため、主として小規模な高圧受電設備に適している。

CB形

CB形は、主遮断装置として高圧遮断器(CB:Circuit Breaker)を使用する方式である。

高圧遮断器には、消弧方式などの違いにより、油遮断器、磁気遮断器、ガス遮断器および真空遮断器などがある。

このうち、現在の高圧受電設備では真空遮断器が広く使用されている。

CB形では、過電流継電器などの保護継電器によって事故を検出し、その信号によって高圧遮断器を動作させ、事故電流を遮断する。

そのため、受電点における短絡電流を確認し、必要な遮断容量を有するとともに、保護協調上適切な時間で事故電流を遮断できるものを選定する必要がある。

この記事について

参考文献
・「高圧受電設備」オーム社 著:田沼 和夫
・「高圧受電設備等設計・施工要領(改訂2版)」オーム社
・「電気設備技術者のための建築電気設備 技術計算ハンドブック 上巻」一般社団法人日本電設工業協会
・河村電器産業株式会社「公式サイト」
 (最終閲覧日:2026年2月27日)



※本記事は、上記文献を参考にしつつ、筆者の理解に基づき整理したものである。

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