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【総合設計・基本計画|1. 船主の要求事項】1.1 船の分類

船舶には、輸送する貨物や用途などに応じて様々な種類がある。

船舶の基本計画では、船主の要求する用途や輸送対象などを整理し、それらに適した船種を明確にすることが基本となる。

船舶の分類方法には様々なものがあるが、本項では用途による分類を中心に、代表的な船種について説明する。

1.1.1 用途による分類

表1.1-1に、船舶の用途による分類を示す。

船の分類(用途別)



船舶は用途によって、大きく商船とそれ以外の船舶に分類される。
商船はさらに、旅客を輸送する旅客船(Passenger Ship)、貨物を輸送する貨物船(Cargo Ship)、その他の商船に分類される。

コンテナ船

コンテナを専用に積載して輸送する船をコンテナ船(Container Ship)という(図1.1-1)。

コンテナの大きさや構造などは国際的な規格によって標準化されており、一般貨物を積載するドライコンテナのほか、冷凍・冷蔵貨物を積載するリーファーコンテナ、液体貨物などを輸送するタンクコンテナなど、用途に応じたさまざまな種類がある。

コンテナ船は、日用品や電気・電子製品、機械類など、さまざまな貨物の国際輸送に広く利用されている。

コンテナ船(container ship)

図1.1-1 コンテナ船

タンカー

原油や石油製品などの液体貨物を輸送するため、船内に貨物タンクを備えた船をタンカー(Tanker)という(図1.1-2)。

タンカーには、原油を輸送する原油タンカーや、石油製品を輸送するプロダクトタンカーなどがあり、輸送する貨物の種類や輸送量などに応じてさまざまな船型が用いられる。

タンカー(Tanker)

図1.1-2 タンカー

LNG船

天然ガスを液化したLNG(Liquefied Natural Gas:液化天然ガス)を輸送する船をLNG船(LNG Carrier)という(図1.1-3)。

天然ガスは液化することで気体の状態と比べて容積が約1/600となる。
LNGは常圧付近では約−162℃の極低温で液体となるため、LNG船には極低温のLNGを貯蔵・輸送するための貨物タンクや荷役設備が設けられている。

LNG船の代表的な貨物タンク方式には、球形の独立タンクを用いるモス方式(Moss type)と、船体内部に防熱材と薄い金属膜を設けるメンブレン方式(Membrane type)がある。

LNG船(LNG carrier)

図1.1-3 LNG船(モス方式)

木材チップ運搬船

製紙用パルプなどの原料となる木材チップを専用に輸送する船を木材チップ運搬船(Wood Chip Carrier)という(図1.1-4)。

木材チップ運搬船は、デッキクレーンや荷役用のホッパーを備え、他の貨物船と比較して乾舷が大きいことを特徴とする。

木材チップ運搬船(Wood Chip Carrier)

図1.1-4 木材チップ運搬船

この記事について

参考文献
・「船- 引合から解船まで」関西造船協会編集委員会 編
・「これ一冊で船舶工学入門」商船高専キャリア教育研究会 編
・「よくわかる最新船舶の基本と仕組み[第4版] 川崎 豊彦 著


※本記事は、上記文献を参考にしつつ、筆者の理解に基づき整理したものである。

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