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【電気の基礎|第1章 直流回路】1.6 抵抗の直列接続と分圧

実際の電気回路では、複数の抵抗を接続して回路を構成することが多い。
ここでは、抵抗を直列に複数接続した時の合成抵抗の求め方について学んでいく。

1.6.1 抵抗の直列接続・合成抵抗・等価回路


抵抗R1、 R2 [Ω]を、図1.6-1のように直列に接続した回路を直列回路という。


図1.6-1 直列回路



この直列回路において、a-b間に電圧E [V]を加えたとき、各抵抗の両端電圧V1、V2 [V]は次式で求められる。

V1=R1I[V](1.6-1)V_1 = R_1 I \; [\mathrm{V}] \tag{1.6-1}
V2=R2I[V](1.6-2)V_2 = R_2 I \; [\mathrm{V}] \tag{1.6-2}



回路全体の電圧Vは次式で求める。

V=V1+V2=(R1+R2)I[V](1.6-3)V = V_1 + V_2 = (R_1 + R_2) I \; [\mathrm{V}] \tag{1.6-3}



ここで、R1 + R2 = R [Ω]とおくと

V=RI[V](1.6-4)V = RI\; [\mathrm{V}] \tag{1.6-4}



となり、 R1 + R2 をまとめて一つの抵抗Rとして置き換えることができる。

これを合成抵抗といい、抵抗n個を接続した直列回路における合成抵抗は次式の通りとなる。

R=R1+R2++Rn=k=1nRk[Ω](1.6-5)\begin{aligned} R &= R_1 + R_2 + \cdots + R_n \\ &= \sum_{k=1}^{n} R_k \; [\Omega] \end{aligned} \tag{1.6-5}



以上のことから、図1.6-1は下図1.6-2のように表すこともできる。
これを等価回路と呼び、電気的特性を保ったまま(または近似して)元の回路を簡略化したものをいう。

図1.6-2 直列回路の等価回路



【因みに】

回路図を見ると、E [V]とV [V]の2つの記号が表記されている。
E [V]は電源の起電力(理想的な電源電圧)を示し、V [V]は電源を回路に接続したときに回路に実際に加わる電圧(端子電圧)を示している。

実際の電源には内部抵抗が存在するため、負荷電流が流れると内部抵抗による電圧降下が生じ、一般に E [V] ≠ V [V] となる。
ただし、内部抵抗を無視できる理想電源を仮定する場合には、起電力と端子電圧は等しいものとして E [V] = V [V] と扱われることが多い。

本章では、電源の概念を明確にするため、電源電圧と回路に加わる電圧を区別して表記している。


1.6.2 抵抗による電圧の分圧

図1.6-1において、抵抗R1、 R2 [Ω]の両端の電圧V1、 V2 [V]はオームの法則より次式の通りとなる。

V1=R1I[V](1.6-6)V_1 = R_1 I \; [\mathrm{V}] \tag{1.6-6}
V2=R2I[V](1.6-7)V_2 = R_2 I \; [\mathrm{V}] \tag{1.6-7}



ここで、式(1.6-4)よりI = V / R [A]となるので、式(1.6-6)、(1.6-7)に代入すると下記の通りとなる。

V1=VR1R[V](1.6-8)V_1 = V \frac{R_1}{R} \; [\mathrm{V}] \tag{1.6-8}
V2=VR2R[V](1.6-9)V_2 = V \frac{R_2}{R} \; [\mathrm{V}] \tag{1.6-9}



式(1.6-8)、(1.6-9)より、抵抗にかかる電圧の大きさは抵抗値の比で電圧が比例分配されることがわかる。

直列回路では各抵抗で電圧が分圧され、分圧の大きさは抵抗値に比例する。
これを分圧の法則とよび、電圧を特定の比率で下げる「分圧器(分圧回路)」として利用される。

抵抗n個を直列に接続した回路において、i番目の抵抗Ri [Ω]にかかる電圧Vi [V]は下記の通りとなる。

Vi=VRiR[V] R=k=1nRk(1.6-10)\begin{aligned} V_i &= V \frac{R_i}{R} \; [\mathrm{V}] \\ ただし、  R &= \sum_{k=1}^{n} R_k \end{aligned} \tag{1.6-10}



この記事について


参考文献
・「電気基礎(上)」コロナ社 著:宇都宮 敏男/高橋 寛/和泉 勲

※本記事は、上記文献を参考にしつつ、筆者の理解に基づき整理したものである。


記事作成
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