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【電気の基礎|第1章 直流回路】1.3 電荷とクーロンの法則

1.3.1 電荷


摩擦や物体の接触により、物体が電気を帯びることがある。
この現象を帯電と呼び、電気を帯びた物体のことを帯電体という。


帯電体のもつ電気量のことを電荷と呼ぶ。
電荷には正(+)と負(-)の2種類があり、原子を構成する原子核は正の電荷(正電荷)を、核外電子は負の電荷(負電荷)をもつ。
水素の原子核(陽子)のもつ正電荷+eは電荷の最小の単位であり、MKSA合理単位系においては次の値をもつ。

e=1.602×1019[C](クーロン)e = 1.602 \times 10^{-19} \; [\mathrm{C}] \quad (\text{クーロン})


これを電気素量といい、すべての物質のもつ電荷の大きさはeの整数倍からなる。
※巨視的立場で電磁気現象を考察する場合は、電荷は細分できるものとして取り扱う。

独立した系(外部とのやり取りがない系)において、帯電現象に関与するすべての物体の電荷の代数和をとると、常に不変であることが確かめられており、このことを電荷保存の法則といい、物理学においては基本的法則と考えられている。

1.3.2 クーロンの法則


静止している電荷が他の電荷に作用する力のことを静電気力(あるいはクーロン力)といい、1785年シャルル・ド・クーロン(フランス:1738~1806)が実験によって以下のことを明らかにした。

2つの電荷粒子間において、それぞれが直接及ぼしあう静電気力は


 i )         荷電粒子間を結ぶ直線方向に働く(中心力)
 ii)         異なる符号の電荷間では引力、同じ符号の電荷間では斥力が働く。
 iii)        働く力の大きさは電荷の積に比例し、距離の2乗に反比例する。



物理学(電磁気学)において、クーロンの法則の入り口は、荷電粒子のサイズや内部構造を無視して電気的な性質だけを抽出した理想的なモデルの点電荷において説明がなされる。



二つの点電荷Q<sub>1</sub>、Q<sub>2</sub>があり、その間の距離をrとすると、静電気力の大きさFは次式で表される。

F=kQ1Q2r2(1.3-1)F = k \frac{Q_1 Q_2}{r^2} \tag{1.3-1}



比例定数kは、MKSA合理単位系において次の値をとる。

k=14πε09×109k = \frac{1}{4\pi \varepsilon_0} \simeq 9 \times 10^{9}


ここでε0は真空の誘電率と呼ばれ、cを真空中の光速(2.997 924 58 × 108 m/s)を用いて次式で与えられる。

ε0=1074πc2=8.854×1012[F/m](1.3-2)\varepsilon_0 = \frac{10^{7}}{4\pi c^{2}} = 8.854 \times 10^{-12} \; [\mathrm{F/m}] \tag{1.3-2}


ここで、F/m はファラド毎メートルを表す。

電荷Q1が電荷Q2に及ぼす力をF21としたとき、次式のように表される。

𝐅21=14πε0Q1Q2r2𝐫r[N](1.3-3)\mathbf{F}_{21} = \frac{1}{4\pi \varepsilon_0} \frac{Q_1 Q_2}{r^{2}} \frac{\mathbf{r}}{r} \; [\mathrm{N}] \tag{1.3-3}


ここで r/r は単位ベクトルである。

この記事について


参考文献
・「電気基礎(上)」コロナ社 著:宇都宮 敏男/高橋 寛/和泉 勲
・「電磁気学」コロナ社 著:松原 三人/坂口 浩一/山田 博章
※本記事は、上記文献を参考にしつつ、筆者の理解に基づき整理したものである。


記事作成
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