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【深層学習の基礎|第1章 機械学習と深層学習の基礎】1.5 深層学習とは

深層学習(Deep Learning:DL)は、複数の層を持つニューラルネットワークを用いて、データに含まれる特徴や規則を学習する機械学習の手法である。

深層学習で用いられるニューラルネットワークは、深層ニューラルネットワーク(Deep Neural Network:DNN)と呼ばれる。

深層学習は、画像、文章、音声などのデータを扱うさまざまな分野で利用されている。

1.5.1 深層学習と機械学習の関係

深層学習は機械学習の一部であり、人工ニューラルネットワークを基礎としている。

一般的な機械学習では、データのどの性質に注目するかを人があらかじめ設計し、その特徴をモデルへ入力する場合がある。

これに対して深層学習では、入力から出力を求める処理の中で、予測に必要な特徴の表現もデータから学習する。

ただし、損失関数は、タスクやデータの性質に応じて選ぶ必要がある。

1.5.2 深層ニューラルネットワークの構造

深層ニューラルネットワークは、データを受け取る入力層、データを段階的に変換する中間層、最終的な結果を出す出力層から構成される。

「深層」という言葉は、入力層と出力層の間に複数の中間層があり、データが多段階の処理を通ることを表している。

中間層では、受け取ったデータに対して計算と変換が行われ、特徴やパターンが抽出される。

1.5.3 特徴を段階的に学習する

深層学習の特徴の一つは、複数の層を通して、データの特徴を段階的に表現できることである。

初めの層では入力に近い比較的単純な特徴が処理され、その結果を受け取る後の層では、複数の特徴を組み合わせた、より複雑な表現が形成される。

このように、入力データから予測に必要な特徴表現までを一連のモデルとして学習できることが、深層学習の重要な性質である。

1.5.4 訓練と推論

深層学習でも、モデルの訓練と推論という基本的な流れは、ほかの機械学習モデルと共通している。

訓練では、モデルの出力と目的とする結果とのずれを損失によって表し、その損失が小さくなるようにパラメータを調整する。

訓練を終えたモデルへ新しいデータを入力し、出力を計算する処理が推論である。

実際にモデルを構築する際には、データの内容を確認して前処理を行い、モデルを構築して訓練し、訓練後の結果を検証するという流れをたどる。

1.5.5 代表的なネットワーク

深層学習には、扱うデータや目的に応じて異なる構造のニューラルネットワークが用いられる。

畳み込みニューラルネットワーク(Convolutional Neural Network:CNN)は、画像などの空間的な特徴を扱うために用いられる。

再帰型ニューラルネットワーク(Recurrent Neural Network:RNN)は、文章や時系列など、順序を持つデータを扱うための構造である。

Transformerは、入力の各部分の関係を扱うアテンション機構を用いる構造であり、自然言語処理をはじめとする分野で利用されている。

1.5.6 深層学習を用いる際の注意点

深層学習は複雑な特徴を学習できる一方で、モデルの訓練に多くのデータや計算資源を必要とする場合がある。

また、多数の層とパラメータによって処理されるため、モデルが特定の結果を出した理由を理解しにくい場合がある。

深層学習が常にほかの機械学習手法より適しているとは限らない。データの量や種類、求める性能、計算環境などに応じて、使用する手法を選ぶ必要がある。

まとめ

深層学習は、複数の層を持つ深層ニューラルネットワークを用いて、データから特徴や規則を学習する機械学習の手法である。

入力されたデータは複数の中間層で段階的に変換され、初めの層で扱われる比較的単純な特徴から、より複雑な特徴表現が形成される。

モデルは訓練によってパラメータを調整し、訓練後は新しい入力に対する推論に用いられる。

この記事について

参考文献

  • 「深層学習を理解する I―教師あり学習とモデルの基礎―」Simon J. D. Prince 著、黒川利明 訳
  • 「Understanding of Machine Learning with Deep Learning: Architectures, Workflow, Applications and Future Directions」Mohammad Mustafa Taye 著
  • 「A Comprehensive Review of Deep Learning: Architectures, Recent Advances, and Applications」Ibomoiye Domor Mienye、Theo G. Swart 著

(最終閲覧日:2026年10月14日)


※本記事は、上記文献を参考にしつつ、筆者の理解に基づき整理したものである。


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